どうせ見るならもっと甘いネタにしてよーとか思ったのですが、せっかくなので夢の内容をSSにしてみました。
真面目に書いても内容が内容だけにwww
笑って流してくださいね!
登場人物
設楽先輩、バンビ、ばいきんまん、バタコさん
夢設定
設楽先輩の芸術スキルが何故か絵画になっているwww
キャラ設定がおかしいですが、そんなのどんとこい! な人(笑)は続きをどうぞ♪
---------------------------------------------
『ばいきんまんと聖司先輩 』
ぴんと張り詰めた空気の中、聖司先輩が静かに口を開いた。
「好きにしろよ」
その言葉に、ばいきんまんがニヤリと笑う。
「観念しろ、設楽。これでお前は俺さまの言いなりだ!」
「聖司先輩っ!!」
私の悲痛な声も届かず、聖司先輩の両腕に銀の手錠がかけられる。
しかし聖司先輩は気に留めた様子も見せず、優雅にイスに腰を下ろした。
「それで、お前は一体なにが望みなんだ」
聖司先輩の問いかけに、待ってましたとばかりにばいきんまんが意気込む。
ごそごそと荷物を探ると、一冊のスケッチブックを取り出した。
「がはは、これは俺さまが発明した魔法のスケッチブックなのだ! ここに描かれた絵は必ず現実の出来事になる」
「ほう、必ずか」
「そうだ。だからお前に描いて欲しいのだ。バタコがひどい目に遭う絵をな」
ばいきんまんの言葉に、教室中がざわついた。
「ばいきんまんさん……」
今にも泣きそうな顔で、バタコさんは強く両手を握り締めていた。
「バタコさん、大丈夫?」
そばに駆け寄ると、ようやく少しだけ笑顔を見せてくれた。
「……はい。それにしても、ばいきんまんさんはそんなことをするような人じゃないのに。一体どうしたのかしら」
こんなときにまで、自分よりもばいきんまんの心配をするなんて。
でもきっとそれは仕方のないことなんだ。
バタコさんがばいきんまんのことを嫌うわけがない。
だってバタコさんが好きなのは――。
「くだらないな。だが、まぁいいだろう」
聖司先輩は色鉛筆を取り出すと、スケッチブックに向き合う。
「俺もその魔法ってのが気になるからな。今回はお前に協力してやろう」
「聖司先輩っ!」
あまりにあっさりと引き受けた聖司先輩の言葉に、思わず耳を疑った。
「ほ、本気でバタコさんのそんな絵を描くつもりなんですか!」
「描かなければ開放してくれないだろう」
「だからって、そんな……。そもそもそんな状態で絵なんて描けるんですか」
聖司先輩の両手は手錠で拘束されている。
鎖に多少の余裕があっても、思い通りに絵を描くことは難しいはずだ。
「ここは手錠が邪魔で絵が描けないって言って、外してもらった隙を見て……」
「俺を誰だと思ってる。こんなものあってもなくても関係ない」
「……」
それ以上言葉が出てこなかった。
もうすでにスケッチブックに向かう聖司先輩の目は、真剣そのものだったから。
聖司先輩のことだ、いくら気が進まなくても、たとえ手錠が邪魔しようと、いい加減な絵は描かないだろう。
いつだってそうだ、どんな小さな落書きだって絶対に手を抜いたりしない。
「あはは! これで終わりだな、バタコ!!」
完成した絵を受け取ると、ばいきんまんは勝ち誇った笑い声を上げた。
「って、なんだこの絵は~!?」
しかし次の瞬間、その笑顔は無残に崩れ去っていた。
なぜならスケッチブックに描かれていたのは、バタコさんとばいきんまんの結婚式の絵だったのだから。
「愛情の裏返しで好きな子をいじめたいなんて、小学生じゃあるまいし。さっさとくっつけばいいんだよ」
手錠から開放された聖司先輩は、やれやれと大きくため息をついた。
「こんな茶番に付き合わされる身にもなって欲しいな。それじゃあ、末永くお幸せに」
教室のみんなにはやし立てられて、バタコさんは驚きのあまり固まってしまっていた。
ギャーギャーと騒いでいるばいきんまんから逃げるように、聖司先輩は私の手を掴んで教室を出ていく。
「……さて、この魔法のスケッチブック、有効活用させてもらおうかな」
そう言ってにやりと笑った聖司先輩の横顔に、私は最後まで気付くことはなかった。
~fin~
むむ、ちょっとだらだら書きすぎたかな;;
くだらない夢に最後までお付き合いくださりありがとうございました^^;