オリジナル小説のキャラ名をGSに置き換えてみたという、完全なお遊びSSになります。
このSSは長編小説の一部抜粋になります。
ストーリーは全然終わってませんが、和馬とまどかに決着がつくので今回はここまでの掲載です。
かなり中途半端ですみません。
告知と第1話にある注意書きがオッケーの人は、続きの最終話をどうぞ!
---------------------------------------------
「レッド・ムーン 第3話」
軽やかな動きで飛び回るまどかを追う和馬の剣筋が、少しずつ変わっていく。
相手の動きを読み、フェイントを使い、避けるまどかのさらにもう一歩先まで腕を伸ばす。
空を切るだけにとどまれば、逃げるまどかの動きを上回る早さで足を踏み出し、無駄のない動きで攻撃をたたみかける。
何度目かの攻撃で、和馬が高くかかげた剣を振り下ろす。
逃げ切れないと悟ったまどかは、剣を抜くと、それを真っ向から受け止めた。
「飲み込みの早いヤツは大好きやで」
「お気に召していただけて光栄だぜ」
ぎりぎりと刃を噛み合わせて、二人はにやりと笑い合った。
剣を離すと、互いに攻撃を繰り出し、それをかわしながら激しくぶつかり合う。
まどかの動きに引っ張られるように、和馬の剣が格段に技量を上げていくのが分かる。
剣が交わり、離れ、そしてまた打ち合う。
それは少しの無駄もない、流れるような優雅で美しい動きだった。
打ち合わせもなく無限に繰り広げられる相手の攻撃を、ああも完璧に受け流して剣を操れるものなのだろうか。
「これはまた、素晴らしいですね」
隣で桜弥が感嘆の声を上げる。
かりんも無言でそれに頷いた。
できればずっと見ていたいと思うほどに、二人の剣技はまるで舞うように美しい。
一歩間違えば致命傷と成り得る強烈な一撃を剣で受け流すと、今度は逆に切れのある鋭い一撃を返す。
それは戦い方をまったく知らないかりんでさえも、惚れ惚れするほどだった。
いったん離れると、まどかは和馬が一歩踏み出す間を与えないスピードで、そのがら空きの胸元に剣を繰り出した。
「お見事」
まどかは和馬の服に触れる直前で剣を止めると、にやりと笑ってそう言った。
まどかの剣が届くよりも先に、和馬の持つ宝刀がその首にぴたりと添い、欠けた刃を鈍く光らせていたのだ。
(いったん 了 です)
---------------------------------------------
物語はまだまだ続くのですが、とりあえず今回はここまでです。
実はこれ、長い話の中のたった1話を3つに割って3週連続で連載したものなので、いろいろ謎な部分もたくさんあったと思います。
特にキャラの素性とか……。
本当はまどかとの出会い~別れまでの話を載せたかったのですが、さすがに長くなりすぎるのでやめちゃいました。
おかげでキャラ設定が全然生かせてない内容になってしまいました。
告知ページの登場人物紹介が無駄に終わった気がします……。
もっとサイトのページでちゃんとした形で企画すべきだったかなと、今更だけど反省(汗っ)
完全な自己満足企画でしたが、少しでも楽しんでいただけていたら嬉しいです。
最後までお付き合い下さり、どうもありがとうございました!